介護保険制度の仕組み(4)
8. 利用者負担はどのくらい
介護保険サービスを利用した場合の利用者負担は、介護サービスにかかった費用の1~3割(利用者の所得により自己負担額は変動します)です。仮に1万円分のサービスを利用した場合に利用者が支払う費用は、1千円(2割の場合は2千円、3割の場合は3千円)ということです。
介護保険施設利用の場合は、自己負担額のほかに、居住費、食費、日常生活費の負担も必要になります。
ただし、所得の低い方や、1か月の利用料が高額になった方については、別に負担の軽減措置が設けられています。
9. サービスを選択するには
介護保険は、利用者が自分にあったサービスを選択することを基本理念としています。この基本理念を実現するために、平成18年4月に介護サービス情報公表制度が施行されました。地域包括ケアシステム構築の観点から、現在公表されている介護サービス事業所の他に、地域包括支援センターと配食・見守り等の生活支援の情報や、サービス付き高齢者向け住宅の検索機能など、広く市民に情報発信を行っています。
神奈川県では、「介護情報サービスかながわ」を利用することにより、お住まいの住所地から目的とする介護サービス事業所を検索することができます。
事業所を選択する場合には、次の点に留意する必要があります。
- 事前にサービスの特徴を勉強しておく。
- 事業所に電話して親切に対応してくれるかどうかを確認する。
- 重要事項説明書によりサービス内容と利用料を確認する。
10. 苦情の申出先は
介護保険法では、被保険者の不服に対する審査を行うため各都道府県に「介護保険審査会」を置くことが定められています。市町村が行った要介護認定の結果に不服がある場合、介護保険審査会に不服申し立てをすることができます。
また、サービスの内容に不満がある場合は、直接、事業所に苦情を言うことができます。担当者や管理者で解決できない場合は、市町村の担当窓口や国民健康保険団体連合会に申し出ることができます。