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介護サービスの評価

1. 神奈川における評価の歴史

神奈川県においては、平成13年から公益社団法人かながわ福祉サービス振興会が「介護サービス評価」を開始しました。この評価は、事業所調査(自己評価)と利用者調査を組み合わせ、コンピュータシステムにより集計分析する独自の手法によるものです。インターネット及び郵送による調査で、訪問調査を実施しない点が、他の第三者評価と違う点です。

平成16年からは、介護保険制度改正により、認知症対応型共同生活介護の外部評価が義務づけられました。

その後、小規模多機能型居宅介護、看護小規模多機能型居宅介護と定期巡回・随時対応型訪問介護看護も外部評価の対象となりましたが、平成27年度からは、外部評価に代わって介護医療連携推進会議や運営推進会議で評価を行う仕組みに変更になっています。

2. 評価の対象サービスは?

評価対象のサービスは、次のとおりです。

  • 介護サービス評価
    介護サービス評価 →訪問介護、訪問入浴介護、訪問看護、通所介護、地域密着型通所介護、通所リハビリテーション、福祉用具貸与、特定福祉用具販売、特定施設入居者生活介護、居宅介護支援、介護老人福祉施設、介護老人保健施設、認知症対応型通所介護(13サービス)
  • 地域密着型サービス外部評価
    【評価機関による外部評価】
     認知症対応型共同生活介護
    【介護医療連携推進会議または運営推進会議での評価】
     定期巡回・随時対応型訪問介護看護、小規模多機能型居宅介護、看護小規模多機能型居宅介護
  • 特定施設外部評価
    特定施設入居者生活介護
  • 第三者評価
    介護老人福祉施設、介護老人保健施設等

3. 評価のメリットは

評価は、事業所が提供するサービスの課題を見つけ、職員の気づきを促し、サービスの改善を継続的に行うこと、評価結果を公表することにより、利用者のサービス選択の支援につなげることを目的としています。 
評価を受けるメリットを簡潔にまとめると次の通りです。 

  1. サービス改善のポイントが明確になり、サービスの質を向上させるための目標を明確にすることができる
  2. 事業所がサービスの質を高める取り組みを進めていることが理解され、利用者や家族からの信頼度が高くなる。
  3. 評価を実施するプロセスにおいて、様々な書類の整理や作成、また、調査員との対話を行うことにより、従業員の意識が改革される。
  4. 評価を実施することにより、サービスの品質を確保するためのマネジメントが実践されるため、サービスの継続的改善が可能になり、その結果、事業の発展が期待できる。
  5. 管理者や従業員が、福祉・介護関係各法や個人情報保護法などの法令を遵守することができるようになる。

評価の比較表

介護サービス評価 地域密着型サービス外部評価 福祉サービス第三者評価
評価機関による評価 介護医療連携推進会議または運営推進会議での評価
評価項目の
策定・管理
公益社団法人かながわ福祉サービス振興会 神奈川県 各市町村 横浜市、川崎市、神奈川県社会福祉協議会等
評価対象
サービス
介護サービス(13サービス)
訪問介護、訪問入浴介護、訪問看護、通所介護、地域密着型通所介護、通所リハビリテーション、福祉用具貸与、特定福祉用具販売、特定施設入居者生活介護、居宅介護支援、介護老人福祉施設、介護老人保健施設、認知症対応型通所介護
認知症対応型共同生活介護 小規模多機能型居宅介護、看護小規模多機能型居宅介護、定期巡回・随時対応型訪問介護看護 高齢分野(介護老人福祉施設、介護老人保健施設等) 
障害分野(障害福祉施設)
児童分野(保育所) 
受審義務 任意 毎年1回受審義務あり 毎年1回受審義務あり 任意
評価機関 1機関 
(公社)かながわ福祉サービス振興会 
4機関(公社)
・かながわ福祉サービス振興会 
・(有)R-CORPORATION 
・NPO法人ニッポン・アクティブライフクラブナルク神奈川 
・株式会社フィールズ
なし 17機関 
事業所調査
(資料調査) 
自己評価項目による調査を実施
(WEBシステムを利用)
自己評価項目による調査を実施  自己評価項目による調査を実施  自己評価項目による調査を実施
事業所調査
(訪問調査) 
実施せず 2名の調査員により、1日の訪問調査を実施  なし(介護医療連携推進会議または運営推進会議のメンバーが日ごろの感じていることを基に評価を行う)  2名の調査員により、数日の訪問調査を実施
利用者調査 利用者や家族に対してアンケート調査を実施する。利用者の生の声を事業所にフィードバックすることが特徴。  アンケートによる調査を実施するが、あくまでも参考。 評価結果報告書に、利用者評価を盛り込まない。 なし(介護医療連携推進会議または運営推進会議のメンバーが日ごろの感じていることを基に評価を行う) アンケートによる調査と利用者へのヒアリングを実施する。 評価結果報告書に利用者評価結果を盛り込む。
評価受審料 27,000円~ 10万~12万程度 原則なし 30万~60万程度

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